
田代博一、小篆風、15mm。
小篆風といっても斜めや曲線的な表現は抑えたかなり印篆よりの字形です。
今回の大印展は印篆よりの表現をしようと思ったのですが、これがそもそも攻めてないですね。
こう見るとそんなに悪くはないけど、よく言えば、落ち着いた安定感のあるバランス。悪く言えば、面白みがない感じ。
この課題の一番のポイントは「一」をどう扱うかです。
私は小さめに字を入れましたが、大きめに入れるとかなりバランスが難しい課題だと思います。
枠いっぱいに字を入れた場合、「一」が枠に削られないように上に配置しなくてはなりませんが、すると「一」の下に空間があき、「博一」全体を押し上げて見せてしまうことになります。これは「代」でバランスとるしかないと思いますが、試しにちょっと書いてみましょう。

大雑把な印稿なので、手直ししなくてはならない部分はありますが、だいたいこんな感じかな。
どっちがいいということはありませんが、出品作とすればこちらのイメージで彫るべきでしたね。
以下製作過程です。






